Japanische Klassiker mit Furigana
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あずさがわのじょうりゅう
山岳紀行文集 日本アルプス
小島 烏水
Lesen Sie 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) von 小島 烏水 (こじまうすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.795 Zeichen · 274 Bildschirme
ような、紫をふくんだ菫色の光線が、雨のように一杯に満ちている、そうして細い針金のように、ふるえながら、頬にピリつく、嘉代吉や人夫も、偃松の間の石饅頭に、腰を卸して、烟菅を取り出し、スパスパやりはじめた、その煙が蒼くうすれて空に燻ってゆくのを、私はうっとりと眺めていたが、耳のわきで、虻のブンブン呻るのを聞きながら、いい心持に眠くなってきた、凡べて生けるもの、動けるものの、肉から発する音響という音響を、一切断絶して、静の極となった空気の中で、このまま化石してしまいそうだ。「父っさんだ」「オー父っさんだ、早いもんだな」と人夫たちが、騒ぎ出したので、垂るんだ眼の皮を無理やりに張って、谷底を見ると、万年雪の上に、ポツリと黒子ほどの大きさに点じているものがある、その黒子の点をさがしあてたときには、少しずつ影がずり寄るように、動いているのが解った、嘉門次が米をしょいがてら、温泉からやって来て、今夜嘉代吉と交替する手筈になっていたことが、やっと考え出された、重いまぶたが、いくらかはっきりして来た。
高低のある絶壁の頭を越して、峰頭の二分した