Japanische Klassiker mit Furigana
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あずさがわのじょうりゅう
山岳紀行文集 日本アルプス
小島 烏水
Lesen Sie 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) von 小島 烏水 (こじまうすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.795 Zeichen · 274 Bildschirme
牧場稼ぎの人たちが、行き暮れて泊まるところだ。小舎の前の森を突き抜けて、梓川の本谷が屈曲して、また浅緑の森の下蔭へとはいって行く、浅く美しい水の底から、小石の浮紋が、川のおもてに綾を織っている、川は幾筋にも分れて、川鴫という鳥が、一、二羽水の面を掠めて飛んでいる、川をざぶざぶ入って行くので、足の指先から脳天まで、血が失せるかとおもわれるほど、冷いやりとする、向う岸に着いて、根曲り竹を掻きわけ、宮川の池にかけた丸木橋を、危なっかしく渡って、嘉門次の小舎へ来た、小舎のわきに、小さな木祠が祀ってあって、扉を開けて見ると、穂高神社奉遷座云々と、禿び筆で書いた木札などが、散乱している。
唐檜や落葉松が、しんしんと立てこんでいる中を、木祠のうしろへ出ると、そこが宮川の池である、一の池という一番大きいのが、穂高へ寄った方の岸は、青みどろの藻で、翡翠の羽をひろげたようであるが、水が絶えず流れているので、透き徹っている、二の池へ来ると、岩には白花の石楠花が、もう咲き散ったが、落葉松のひょろりと痩せた喬木が、水に翠の影を映して、沈まりかえっている、一の池と二の池の境には、赤い