Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぎゅうじん
山月記・李陵 他九篇
Lesen Sie 山月記・李陵 他九篇 (ぎゅうじん) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.608 Zeichen · 84 Bildschirme
そんな蒼ざめた殻をくっつけている目で、何が永遠だ。哀れな奴め!」
「いや、気を付けろよ」と、もう一つの別な声がする。「未開は決して健康ではないぞ。怠惰が健康でないように。謬った文明逃避ほど危険なものは無い。」
「そうだ」と先刻の声が答える。「確かに、未開は健康ではない。少くとも現代では。しかし、それでも、お前の文明よりはまだしも溌剌としていはしないか。いや、大体、健康不健康は文明未開ということと係わり無きものだ。現実を恐れぬ者は、借り物でない・己の目でハッキリ視る者は、何時どのような環境にいても健康なのだ。ところが、お前の中にいる『古代支那の衣冠を着けたいかさま君子』や『ヴォルテエル面をした狡そうな道化』と来たら、どうだ。先生たち、今こそ南洋の暑気に酔っぱらってよろめいているらしいが、醒めている時の惨めさを思えば、まだしも、酔っている時の方が、ましのようだな。……」
見慣れぬ殻をかぶったちっぽけな宿借が三つ四つ私の足許近くまでやって来たが、人の気配を感じて立止り、ちょっと様子を窺ってから、慌ててまた逃げて行った。
村は今昼寝の時刻らしい。誰一人浜を通らぬ。