Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぎゅうじん
山月記・李陵 他九篇
Lesen Sie 山月記・李陵 他九篇 (ぎゅうじん) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.608 Zeichen · 84 Bildschirme
※(ローマ数字3、1-13-23)
ポナペ
島が大きいせいか、大分涼しい。雨が頻りに来る。
綿の木と椰子との密林を行けば、地上に淡紅色の昼顔が点々として可憐だ。
J村の道を歩いていると、突然コンニチハという幼い声がする。見ると、道の右側の家の裏から、二人の大変小さい土民の児が――一人は男、一人は女だが、切って揃えたような背の丈だ。――挨拶をしているのだ。二人ともせいぜい四歳になったばかりかと思われる。大きな椰子の根上りした、その鬚だらけの根元に立っているので、余計に小さく見えるのであろう。思わず此方も笑ってしまって、コンニチハ、イイコダネというと、子供たちはもう一度コンニチハとゆっくり言って大変叮嚀に頭を下げた。頭は下げるが、眼だけは大きく開けて、上目使いに此方を見ている。空色の愛くるしい大きな眼だ。白人の――恐らくは昔の捕鯨者らの――血の交っていることは明らかである。
総じてポナペには顔立の整った島民が多いようだ。他のカロリン人と違って、檳榔子を噛む習慣が無く、シャカオと称する一種の酒の如きものを嗜む。これはポリネシヤのカヴァと同種のものらしいから、あるいは、此処の島民にはポリネシヤ人の血でも多少はいっているのかも知れぬ。