Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あらし
嵐
島崎 藤村
Lesen Sie 嵐 (あらし) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.007 Zeichen · 108 Bildschirme
この次ぎにはあそこを歩いて見るんだナ。」
「なにしろ、日あたりがよくて、部屋の都合がよくて、庭もあって、それで安い家と来るんだから、むずかしいや。」と、三郎は混ぜ返すように笑い出した。
「もっと大きい家ならある。」と次郎も私に言ってみせた。「五間か六間というちょうどいいところがない。これはと思うような家があっても、そういうところはみんな人が住んでいてネ。」
「とうさん、五間で四十円なんて、こんな安い家をさがそうたって無理だよ。」
「そりゃ、ここの家は例外サ。」と、私は言った。「まあ、ゆっくりさがすんだナ。」
「なにも追い立てをくってるわけじゃないんだから――ここにいたって、いられないことはないんだから。」
こう次郎も兄さんらしいところを見せた。
やがて自分らの移って行く日が来るとしたら、どんな知らない人たちがこの家に移り住むことか。そんなことがしきりに思われた。庭にある山茶花でも、つつじでも、なんど私が植え替えて手入れをしたものかしれない。暇さえあれば箒を手にして、自分の友だちのようにそれらの木を見に行ったり、落ち葉を掃いたりした。過ぐる七年の間のことは、そこの土にもここの石にもいろいろな痕跡を残していた。