Japanische Klassiker mit Furigana
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ぞくほうしこう
差別の根源を考える
喜田 貞吉
Lesen Sie 差別の根源を考える (ぞくほうしこう) von 喜田 貞吉 (きたさだきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.985 Zeichen · 289 Bildschirme
卑近な比喩をもって申しましょう。ここに無慈悲な継母の手に育って、気兼気苦労を重ねた結果、かりに心のひがんだ娘ができたとする。心がひがんでいるがためにその母親はますますこれを憎む。世間の人々もその娘に対して、よい感じを持たなくなる。その娘は母を恨み、世を詛うて、ますます始末におえぬものになってしまうのであります。しかし理解のある人は、決してその娘を憎みませぬ。「彼女は生れながらにして生みの母の慈愛を知らず、冷たい継母の手に人となったがために、あんな邪推深い、他人の好意をも正しく受け容れることのできないようなものになってしまったのだ」と、必ず同情の涙を注ぐに相違ありません。そしてその娘とともに、無慈悲な継母を恨むかもしれません。しかしさらにいっそうの理解ある人ならば、そうその継母をも憎みません。「彼女は不幸にして継母と呼ばれる境遇に身を置かねばならなかった。その継子を厳格に躾けると、継母だから残酷だと言われる。放任しておくと、継母だから無責任だと言われる。終始心の安まる暇もなくて、ついにあんな継母根性になってしまったのだ」と、必ずその境遇に同情するに相違ありません。