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Japanische Klassiker mit Furigana

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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme

Aozora Bunko

が、あんたのいわれるように、相良どのが、そのような大金持ちでなかったとすれば、そのおゆうさんの大資産は、いったいどうなった? 誰が譲られたか。それとも、消えうせたか。じつに、合点のゆかぬはなしである」

お高は、他人ごとのようにぼんやり聞いている。ぴったり来ないのだ。それは、まるでお伽噺だ。母がそんな江戸で一、二の富豪だったとしたら、母の死後、父ももっといい生活ができたはずだし、自分にしたところが食べるための苦労は知らずにきたであろう――お高は、この一空さまをまじめに相手にしているのが莫迦々々しくなってきた。

「きっと母がその財産とやらをつかってしまったのでございましょうよ。さもなければ、父が、海へでもほうったのでございましょうよ」

「わしは、ふざけておるのではない。海へ沈めようが山へ埋めようが、一代や二代でつかいきれる金ではないのだ。ことに、すっかりおゆうさんの名義で、だれも指一本触れられんようになっておった」

お高は笑い出してしまった。

「よくご存じでございますねえ。どうしてそんなにご存じなのでございますか」

すると、一空さまは、その、おゆうの莫大な財産のために、自分の一生が決定されたと妙な答えをするのだ。