Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
単なる偶然の一致?
それにしては、すこしく念が入り過ぎていはしないか。
裏はすぐ、饗庭の屋敷につづいている。
とすると――?
影武者というのは軍談で聞いたこともあるが「影屋敷」はこれがはじめて。
はてな?
いやいや、まさか! そんなばかな!
文次は空を仰いで、からからと笑った。
「なあ安、世に間違えほど恐ろしいものはねえな。最初の間違えにまた間違えを重ねて、すんでのこっておっかねえお武家に一つ抜かせるとこだった。わかってみれあなあんのこった、われでせえ取りちげえるくれえだから、酔いと薄暗黒のなかで、久七めが――いや、これあむりもなかろうじゃあねえか」
「久七? 久七たあ、どこの久七でごぜえます?」
「ほい、まだ話さなかったか、きのうの暮れ方、神田連雀町の津賀閑山の下男久七てえのが――」
「え? へえへえ」
「なにか、われ何か知っているのか」
「いいえ、どう致しまして、全くの初耳でげす。ところで、その久七てのがどうかしましたかえ」
「うん、主人の鎧櫃を饗庭へ届けたというんだが、それあ饗庭じゃなくて、このお屋敷に相違ねえ」
「よ、鎧櫃を? ふうむ」
「安、心当たりでもあるのか」