Japanische Klassiker mit Furigana
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へいぼん
平凡・私は懐疑派だ
二葉亭 四迷
Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme
ものだと、何故思われなかったろう? 此道理をも考えて、其上で去就を決したのなら、真面目な決心とも謂えようが……ああ、しかし、何の道思想に捕われては仕方がない。私は思想で、自ら欺いて、其様な浅墓な事を思っていたが、思想に上らぬ実際の私は全く別の事を思っていた。如何な事を思っていたかは、私の言う事では分らない、是から追々為る事で分る。
四十七
私は其時始て文士になろうと決心した、トサ後には人にも話していたけれど、事実でない。私は生来未だ曾て決心をした事の無い男だ。いつも形勢が既に定って動かすべからずなって、其形勢に制せられて始て決心するのだから、学校を除籍せられたばかりでは、未だ決心が出来なかった。唯下宿に臥転んでグズリグズリとして文士に為りそうになっていたのだ。
始めて決心したのは、如何してか不始末が国へ知れて父から驚いた手紙の来た時であった。行懸りで愚図々々はしていられなくなったから、始めて斯うと決心して事実を言って同意を求めてやると、父からは怒った手紙が来る、母からは泣いた手紙が来る。親達が失望して情ながる面は手紙の上に浮いて見えるけれど、こうなると妙に剛情になって、因襲の陋見に囚われている年寄の白髪頭を冷笑していた。