Japanische Klassiker mit Furigana
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へいぼん
平凡・私は懐疑派だ
二葉亭 四迷
Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme
私は又嬉しくなって、此様な事なら最と早く敬意を表すれば好かったと思った。
お糸さんは床を敷って了うと、火鉢の側へ膝行り寄って火を直しながら、
「本当に嘸御不自由でございましょうねえ、皆気の附かない者ばかりの寄合なんですから。どうぞ何なりと御遠慮なく仰有って下さいまし。然う申しちゃ何ですけど、他のお客様は随分ツケツケお小言を仰しゃいますけど、一番さん(私の事だ)は御遠慮深くッて何にも仰しゃらないから、ああいうお客様は余計気を附けて上げなきゃ不好。本当にお客様が皆一番さんのようだと、下宿屋も如何様に助かるか知れないッてね、始終下でもお噂を申して居るンでございますよ……」
無論半襟二掛の効能とは迂濶の私にも知れた。平生の私の主義から言えば、お糸さんは卑劣だと謂わなければならんのに、何故だか私は左程にも思わないで、唯お糸さんの媚びて呉れるのが嬉しかった。
小女がバタバタと駈けて来て、卒然障子をガラッと開けて、
「あの八番さんで、御用が済んだら、お糸さんに入らッしゃいッて。」
「何だい?」
小女が生意気になけ無しの鼻を指して、
「これ……」
「そう。」
お糸さんは挨拶も々に私の部屋を出て行ったが、ツイ其処らで立止った様子で、