Japanische Klassiker mit Furigana
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へいぼん
平凡・私は懐疑派だ
二葉亭 四迷
Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme
、と矢張壁を視詰めた儘で。
「私要らないンだから、使っても好くってよ。」
「なに、好いです、買って来るから。」
「本当に好くってよ、然う遠慮しないでも。今持って来てよ」、と蝶の舞うように翻然と身を翻して、部屋を出て、姿は直ぐ見えなくなったが、其処らで若い華やかな声で、「其代り小さくッてよ」、というのが聞えて、軽い足音がパタパタと椽側を行く。
私は荷物の始末を忘れて、雪江さんの出て行った跡をうっかり見ていた。事に寄ると、口を開いていたかも知れぬ。
二十九
荷物を解いていると、雪江さんが果して机を持って来て呉れた。成程小さい――が、折角の志を無にするも何だから、借りて置く事にして、礼をいって窓下に据えると、雪江さんが、それよか入口の方が明るくッて好かろうという。入口では出入りの邪魔になると思ったけれど、折角の助言を聴かぬのも何だから、言う通りに据直すと、雪江さんが、矢張窓の下の方が好いという。で、矢張窓の下の方へ据えた。
早速私が書物を出して机の側に積むのを見て、雪江さんが、
「本箱も無かったわねえ。私ン所に二つ有るけど、皆塞がってて、貸して上げられないわ。