Japanische Klassiker mit Furigana
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へいぼん
平凡・私は懐疑派だ
二葉亭 四迷
Lesen Sie 平凡・私は懐疑派だ (へいぼん) von 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 81.548 Zeichen · 161 Bildschirme
と跋を合わせる。
「そら、御覧な。」
と雪江さんは又松の方を向いて、又話に夢中になる。
私はホッと溜息をする。今の続きを其儘にして了うのは惜しい。もう一度幻想でも何でも構わんから、もう一度、今の続きを考えて見たいと思うけれど、もう気が散って其心持になれない。仕方がないから、黙って話を聴いている中に、又いつしか恍惚と腑が脱けたようになって、雪江さんの面が右を向けば、私の面も右を向く。雪江さんの面が左を向けば、私の面も左を向く。上を向けば、上を向く、下を向けば下を向く……
三十九
パタリと話が休んだ。雪江さんも黙って了う、松も黙って了う。何処でか遠方で犬の啼声が聞える。所謂天使が通ったのだ。雪江さんは欠びをしながら、序に伸もして、
「もう何時だろう?」
「まだ早いです、まだ……」
と私が狼狽てて無理に早い事にして了う心を松は察しないで、
「もう九時過ぎたでしょうよ。」
「阿父さんも阿母さんも遅いのねえ。何を為てるンだろう?」
と又欠びをして、「ああああ、古屋さんの勉強の邪魔しちゃッた。私もう奥へ行くわ。」
私が些とも邪魔な事はないといって止めたけれど、最う斯うなっては留らない、雪江さんは出て行って了う。