Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こうふくのとり
幸福の鳥
小川 未明
Lesen Sie 幸福の鳥 (こうふくのとり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.219 Zeichen · 7 Bildschirme
おじいさんは、短い、綿のたくさんはいった、半纒を着ていました。そして、大きな眼鏡の内から目をみはって、若者の顔を見ていましたが、
「おまえさんは、他国へ出かける気があるか。」と聞きました。
「おじいさん、幸福に暮らせるものなら、私は独り者です。どこの国へでもまいります。」と、男は答えた。
すると、おじいさんは、考えていましたが、
「もう、みぞれが、三度ばかり降ったな。」
「ちょうど、三度降りました。こんどは、雪が降るでありましょう。」
「じゃ、あの女が通る時分だ……。」と、おじいさんがいいました。
「どんな女がですか?」
おじいさんは、古い書物から、目を放して、
「この家の前の往来を、さんごの沓をはいて、青い珠のついているかんざしをさした、若い女が歩いてゆくから、見つけて、その女をいたわってやんなさい。その女は、船に乗って、南の町へ帰るだろう。こいというたらついてゆくのだ。
船は、白い帆をあげて、青い海をゆくであろうから、幾日も、幾日もかかるにちがいない。けれど、そのうちにあたたかな風が吹いてきて、南へ、南へと船は走ってゆく。そして、とうとう、遠いその町へ着く。