Japanische Klassiker mit Furigana
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げんじゅつてんまたろう
幻術天魔太郎
野村 胡堂
Lesen Sie 幻術天魔太郎 (げんじゅつてんまたろう) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.616 Zeichen · 90 Bildschirme
幻術修業
人間のことばは使えないが、人間のいうことはよくわかる、なんなりと用事をいいつけるがよい」
心外道人はこういって、お猿を相手に、なにかと仕事をいいつけるのです。
幻術修業
幻術修業が、どんなにほねのおれるものであったか、それはいちいち書ききれませんが、これは中世紀のヨーロッパの魔法や、インドで発達した妖術が、明時代の支那にはいってきて道教などの影響をうけて発達したもので、幻妖ふかしぎな術であったことは、いろいろの物語や本にあきらかにされております。
丹沢山中のかくれ家。庭にある自然石の大卓の上に、太郎と月子は、まいにちすわって精神の統一をさせられ、やさしいことからむずかしいことへ、変身、隠身、風に乗ったり、雲をよぶ術までも、ひととおりはおさめたのです。
春がゆき、夏がすぎ、秋もおわると、丹沢の山やまは雪にとざされますが、ふたりの兄妹と心外道人は、庵のなかにこもって、夫婦猿に用事をたさせ、たいした不自由もなく、あくる年の春をむかえました。
「もうよい。これ以上はふたりの心がけ一つで、上達するものは上達し、忘れるものは忘れてゆくだろう。私にはもう教えることは一つもない」