Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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げんじゅつてんまたろう

幻術天魔太郎

野村 胡堂

Lesen Sie 幻術天魔太郎 (げんじゅつてんまたろう) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.616 Zeichen · 90 Bildschirme

Aozora Bunko

決闘のたて札

と女と男とまぜた大笑いの大合唱が、どこからともなく、波うつようにひびいてくるのでした。

決闘のたて札

幕府の老中方や若年寄が、天魔太郎にからかわれて、外面はともかく、心のなかでは、まったくへいこうしてしまいました。

わけても、徳川家康公以来の名臣、大老土井利勝や、酒井忠勝などという人たちは、天魔太郎のにくしみも一倍で人さまにはいえないほどのひどい目にあわされ、若年寄りの一部には、チョンまげを切られたのがあり、命にさしつかいはないものの、とうぶん世間に顔むけできない目にあったのも、一人や二人ではありません。

そこで、籠ノ口評定所に、対策の大評定がひらかれました。列席したのは、老中松平伊豆守、阿部豊後守をはじめ若年寄りから町奉行神尾備前守にいたる面々。

「ちかごろご府内をさわがす天魔太郎という曲者、まことに人もなげなるふるまい、そのままにさしおいては、お上ご威勢にもかかわる仕儀、さっそくとりおさえて、極刑にもしょすべきでござるが、おのおのそれについての工夫はござらぬかな」

智恵伊豆といわれた、松平伊豆守も、キリキリまいをさせられて、さすがに天魔太郎をもてあましたようです。