Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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げんだん

幻談・観画談 他三篇

幸田 露伴

Lesen Sie 幻談・観画談 他三篇 (げんだん) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.544 Zeichen · 161 Bildschirme

Aozora Bunko

サア、

と先へ立った。提灯の火はガランとした黒い大きな台所に憐れに小さな威光を弱※(二の字点、1-2-22)と振った。外は真暗で、雨の音は例の如くザアッとしている。

気をつけてあげろ、ナ。

と和尚は親切だ。高とズボンを捲り上げて、古草鞋を着けさせられた晩成子は、何処へ行くのだか分らない真黒暗の雨の中を、若僧に随って出た。外へ出ると驚いた。雨は横振りになっている、風も出ている。川鳴の音だろう、何だか物凄い不明の音がしている。庭の方へ廻ったようだと思ったが、建物を少し離れると、なるほどもう水が来ている。足の裏が馬鹿に冷い。親指が没する、踝が没する、脚首が全部没する、ふくら脛あたりまで没すると、もうなかなか渓の方から流れる水の流れ勢が分明にこたえる。空気も大層冷たくなって、夜雨の威がひしひしと身に浸みる。足は恐ろしく冷い。足の裏は痛い。胴ぶるいが出て来て止まらない。何か知らん痛いものに脚の指を突掛けて、危く大噐氏は顛倒しそうになって若僧に捉まると、その途端に提灯はガクリと揺めき動いて、蓑の毛に流れている雨の滴の光りをキラリと照らし出したかと思うと、雨が入ったか滴がかかったかであろう、チュッといって消えてしまった。