Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとスクリュウ
幽霊と推進機
夢野 久作
Lesen Sie 幽霊と推進機 (ゆうれいとスクリュウ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.905 Zeichen · 24 Bildschirme
密航者か、懶怠者か、喧嘩狂か、それとも虐殺覚悟の賭博専門か、海賊間者ぐらいの連中に定まっているのに、この二人に限ってソンナ態度がミジンもない。それこそ見付け物といってもいい位に柔順で、無口で、俺(水夫長)の目顔ばかり見ながら、スラスラと立ちまわるのだから、薄気味の悪いこと夥しい。ドッチにしてもコンナ荒稼ぎ(密輸入)の船員連中と肌が合わないのは、わかり切っているばかりじゃない。給料が又、滅法安かった。どこかの国のスパイじゃないかと思われる位なのを船長は、俺(水夫長)に一言も断らないまま約束してしまったんだから結局、俺の顔を丸潰しにした事になる。
「だから俺は癪に障って癪に障ってたまらなかったんだ。船長の昔なじみだか何だか知らねえが、あんな不景気な野郎が、一人半分でもこの船に乗っていると思うと俺あクサクサしちまったもんだ。野郎等二人はドッチミチこの船の貧乏神に違いないんだ。……だから機会があったら抓み出してくれようと思っているところへ、ツイこの間の事だ。香港の奥の支那酒場の隅ッコで、野郎等二人が飲んでいるところを発見たから大勢のマン中で毒気を吹っかけてくれた。