Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いくどめかのさいご

幾度目かの最期

久坂 葉子

Lesen Sie 幾度目かの最期 (いくどめかのさいご) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.103 Zeichen · 121 Bildschirme

Aozora Bunko

南の国が好きなのに。寒い雪のふるところへ行こうとする私。私は、いつ死ぬでしょう。行動をとることが出来るのでしょう。もう彼とのことは終ったのだと結論が出ているのに、私の心では、終らせ度くないという働きかけがあるのです。電報か電話が若しや少しおそくなっても来やしないかと。或いは、仕事の都合で、私の郵便を見ていないのではないかと。だけど、やっぱりもう駄目ね。小母様。明日は、いえ今日は大晦日。この年は終るのです。この年のはじめには、緑の島を熱愛していました。そして、彼を誤解したため、自ら命をたつ行動をし、その揚句、生きかえって、肺病になった。私は、何という女でしょう。今は、鉄路のほとりを愛しきっているのです。小母様、もう一度会いたいと思う。だけど不可能です。明日、私は武生へ旅立つべきでしょうか。武生へゆく旅費はあるのです。

小母様、私はこれをよみかえしはしません。よみかえす勇気はないのです。これは、私の最後の仕事。これは小説ではない。ぜんぶ本当。真実私の心の告白なんです。だから、これを小母様へよんで頂いたら、或いは、雑誌に発表されたら、私は生きてゆけないでしょう。