Japanische Klassiker mit Furigana
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つよいたいしょうのはなし
強い大将の話
小川 未明
Lesen Sie 強い大将の話 (つよいたいしょうのはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.007 Zeichen · 4 Bildschirme
三
三
「こんなところへきては、後ろへもどるようなものだ。あのおばあさんは、うそをいったな。」と、大将は怒られました。その夜は野宿をして、翌日、またその道を引き返したのです。
今度は、あちらから、白い着物をきて、髪を乱したはだしの娘がきました。大将は、その娘を呼び止められました。
「俺は、大将だが、都の方へゆく路は、どういったがいいか。」と、おたずねになりました。
娘は、悲しそうな顔つきをして、大将の顔をながめていましたが、
「この路をまっすぐにゆきなされば、あなたの思し召しなさるところへ出られます。」と申しあげました。
大将は、うなずかれて、この娘は正直者らしいから、けっしてうそはいうまいと思われて、娘の指さした路を急いでゆかれました。
やはり、どこまでゆきましても、人家らしいものは見あたりませんでした。やっと、たどり着くと、そこはまだ新しい墓場で、今度の戦争に死んだ人のしかばねがうずまっていて、土の色も湿っていたのでありました。
「俺は、こんなところへきたいと思ったのでない。じつに不埒なやつらだ。なんでこの名誉ある俺を、みんなが欺くのだ。」と、さすがの大将も、ひどくお怒りになりました。