Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おもいでのき

思い出の記

小泉 節子

Lesen Sie 思い出の記 (おもいでのき) von 小泉 節子 (こいずみせつこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.841 Zeichen · 62 Bildschirme

Aozora Bunko

亡くなった後までも『今日途中で、西田さんの後姿見ました、私の車急がせました、あの人、西田さんそっくりでした』などと話した事があります。似ていたのでなつかしかったと云っていました。早稲田大学に参りました時、高田さんが、どこか西田さんに似て居ると云って、大層喜んでいました。

この時の知事は籠手田さんでした。熱心な国粋保存家と云う事でした。ゆったりした御大名のような方で、撃剣が御上手でした。この時には色々と武士道の嗜みとも申すべき物が復興されまして、撃剣とか鎗とかの仕合だの、昔風の競馬だの行われまして、士族の老人などは昔を思い出すと云って、喜んでいました。この籠手田さんからも、大層優待されまして、凡てこんな会へは第一に招待されました。

ヘルンは見る物聞く物凡て新らしい事ばかりですから、一々深く興に入りまして、何でも書き留めて置くのが、楽しみでした。中学でも師範でも、生徒さんや職員方から、好かれますし、土地の新聞もヘルンの話などを掲げて賞讃しますし、土地の人々は良い教師を得たと云うので喜びました。『ヘルンさんはこんな辺鄙に来るような人でないそうな』などと中々評判がよかったのです。