Japanische Klassiker mit Furigana
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ハムレット
怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット
久生 十蘭
Lesen Sie 怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット (ハムレット) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 72.034 Zeichen · 142 Bildschirme
ポローニヤスは慇懃に進みでて、
「殿下、ローゼンクランツがまいりました」とせりふもどきにやりますと、ハムレットはつと眼をあげてまじまじとわたしの顔をながめてから、第二幕第二場の台本どおりに、
「ああ、さてさてなつかしい。どうじゃローゼンクランツ、よい景色かの?」とたずねました。わたしもすぐ、
「まず世間並でござります」と調子をあわせますと、ハムレットはじっと眼を見すえたまま「時に友達ずくで遠慮なく問うがこのエルシノーアへはなにしにお来やった? 両陛下からお使いを受けたのであろう? 自身の好みか? 全く任意の訪問か? さ正直に言やれ」としみだすような声でいいました。
これは第二幕第二場のセリフどおりにちがいないですが、阪井の意をうけてやって来たことを見すかされたようで、ちょっと返事にこまっていますと、小松はすぐ追いかけて、
「こりゃ、ローゼンクランツ、友たるの信義、幼い折の交りを思わば包まず真直ぐに話してくれ。お迎いをうけたのか、どうじゃ」
わたしの思いすごしかも知れませんが、小松はわたしを見知っていて、わたしがこんなところへやって来たのを不審に思いはじめたのではないか。