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Japanische Klassiker mit Furigana

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おそろしきつや

恐しき通夜

海野 十三

Lesen Sie 恐しき通夜 (おそろしきつや) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.092 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

でも母親の胎内を無理に引離され、こうしているその胎児には、もうすでに生命が通っていないのだった。闇から闇へ流れさった、その不幸な胎児の、今日は命日なのだ。その胎児にとって、今夜のこの話は、本当の意味の通夜物語なのだ。

これだけ云えば、星宮君、君にはなにもかも判ったろう。あの胎児の父は、君なのだ。あの胎児の母は、ちどり子と呼ぶ。さて此処で、君から訊かして貰いたいことがある。君に返事ができるかね。

先刻、君は私の手料理になる栄螺を、鱈腹喰べてくれたね。ことに君は、×××××、箸の尖端に摘みあげて、こいつは甘味といって、嬉しそうに食べたことを覚えているだろうね。

それで若し、私が、あのちどり子の次兄であったとして、いやそう驚かなくてもいいよ、先刻、君が口中で味い、胃袋へおとし、唯今は胃壁から吸収してしまったであろうと思われる、アノ××××が、栄螺の内臓でなくして、実は、君の血肉を別けた、あの胎児だったとしたら、ハテ君は矢張り、

『×××××を、ムシャムシャ喰べてみたが、たいへんに美味かった』

と嬉しがって呉れるだろうか、ねえ星宮君――」

「ウーム。知らなかったッ」