Japanische Klassiker mit Furigana
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あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
Lesen Sie 悪魔の紋章 (あくまのもんしょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.280 Zeichen · 301 Bildschirme
しかしああいう種類の仕事は、随分敏捷に立廻らなければならないし、冒険味もたっぷりなんだが、実を云うと、僕なんかには、例えば今君がやっている、三重渦巻指紋の事件などの方が、ずっと魅力があるね」
明智は大仕事を済ませたばかりの、のびやかな気持から、いつもよりは多弁であった。
「君はあの事件を注意していたのかい」
「ウン、京城の新聞の簡単な記事で初めて見たんだが、それでも僕はすっかり惹きつけられてしまったよ。何とも云えない一種の匂いがあるんだ。僕の鼻は猟犬のように鋭敏だからね。ハハハ……、だから帰る途中大阪で、事件の最初からの新聞をすっかり揃えて貰って、汽車の中で読み耽って来たのさ」
「ハハ……、君らしいね。だが、そいつは都合がいい。実は今夜こんなに遅くやって来たのも、あれについて君の意見が聞きたかったからだよ。明日まで待っていられなかった程、僕は弱っているんだ。何だか壁のようなものにぶッつかってしまってね。白状すると全く途方に暮れているんだ。あんなに新聞が騒ぐものだから、世間がうるさくってね。僕がまあこの事件の担当者みたいになっているので、やり切れないのだよ。