Japanische Klassiker mit Furigana
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あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
Lesen Sie 悪魔の紋章 (あくまのもんしょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.280 Zeichen · 301 Bildschirme
あの一軒家は、今では留守番もない全くの空家になっているので、門を開くことも出来ず、僕は非常な苦心をして、堀を渡り、高い塀をよじ登って、邸内へ忍び込んだのです。そして、たっぷり一日かかって、屋内、屋外を残るところなく捜索しました。
しかし、その捜索の模様などを、ここで詳しくお話しする必要はありません。すぐに結果を申上げますと、結局、僕の推察が当っていたのです。つまり、僕は川手庄太郎氏を発見したのです」
そこまで聞くと、刑事部長はもう黙っていられなくなった。
「川手氏の死骸をですか。一体どこに隠してあったのです。当時あの地方の警察が、山狩りまでして捜索しても、とうとう発見出来なかったのですが」
「イヤ、死骸ではありません。僕は生きている川手さんを発見したのです」
明智の意外千万な言葉に、人々は色めき立った。
「エッ、生きていた? それは本当ですか。じゃあ犯人は肝腎の川手氏に復讐をとげなかったわけですか」
「イヤ、そうではありません。犯人は犯罪史上に前例もないような、残酷極まる方法で、川手氏に復讐したのです。若し僕の発見が、もう一日おくれたならば、恐らくこの世の人ではなかったでしょう」