Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あくまのもんしょう

悪魔の紋章

江戸川 乱歩

Lesen Sie 悪魔の紋章 (あくまのもんしょう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 151.280 Zeichen · 301 Bildschirme

Aozora Bunko

「先生、又大変なことが起ったらしいですね。……川手さんのお宅ではないかと思って、電話をかけますと、川手さんは先生に呼ばれてここへ来られたという返事でしょう。それで、先生のお出先がやっと分ったのです」

「ウン、突然ここへ来るようなことになったものだからね。事務所へ知らせて置く暇がなくて……ところで、用件は?」

博士が訊ねると、小池はグッと声を落して、

「犯人の風体が分ったのです」

と、得意らしく囁いた。

「ホウ、それは早かったね。で、どんな奴だね」

「昨夜あれからアトランチスへ行ったところが、ひどく客が込んでいて、ゆっくり話も出来なかったものですから、今日もう一度出掛けて見たのです。女給達がやっと目を覚ましたばかりのところへ飛び込んで行ったのです。

すると、丁度木島君のお馴染の女給が居合せて、昨日のことをよく覚えていてくれました。木島君は午後三時頃あのカフェへ行って、飲物も命じないで、用箋と封筒を借りて、しきりと何か書いていたそうです。それを書き終ると、ホッとしたように女給を呼んで、好きな洋酒を命じ、それから二十分ばかりいて、プイと出て行ってしまったというのです」