Japanische Klassiker mit Furigana
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おしみなくあいはうばう
惜みなく愛は奪う
有島 武郎
Lesen Sie 惜みなく愛は奪う (おしみなくあいはうばう) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.397 Zeichen · 159 Bildschirme
人は屡いう、基督は有らゆるものを犠牲に供し、救世主たるの義務の故に、凡ての迫害と窮乏とを甘受し、十字架の死をさえ敢えて堪え忍んだ。だからお前達は基督の受難によって罪からあがなわれたのだ。お前達もまた彼にならって、犠牲献身の生活を送らなければならないと。私は私一個として基督が私達に遺して行った生活をかく考えることはどうしても出来ない。基督は与えることを苦痛とするような愛の貧乏人では決してなかったのだ。基督は私達を既に彼の中に奪ってしまったのだ。彼は私の耳に囁いていう、「基督の愛は世の凡ての高きもの、清きもの、美しきものを摂取し尽した。悪しきもの、醜きものも又私に摂取されて浄化した。眼を開いて基督の所有の如何に豊富であるかを見るがいい。基督が与えかつ施したと見えるもの凡ては、実は凡て基督自身に与え施していたのだ。基督は与えざる一つのものもない。しかも何物をも失わず、凡てのものを得た。この大歓喜にお前もまた与かるがいい。基督のお前に要求するところはただこの一つの大事のみだ。お前が縦令凡てを施し与えようとも永遠の生命を失っていたらそれが何になる。お前は偽善者を知っているか。