Japanische Klassiker mit Furigana
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せきべつ
惜別
Lesen Sie 惜別 (せきべつ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.984 Zeichen · 178 Bildschirme
これは僕のいわば、まあ、勘だけで言っているのですが、お国には、僕たちの想像を絶した偉大な伝統が流れているような気がしてならないのです。あなたは、ずいぶんお国の事を悪く言いますが、しかし、藤野先生もおっしゃっていました、支那にいい伝統が残っているから、その伝統の継承者に、その反抗者も出て来るのだ、と言っておられましたが、僕はあなたが支那の批判をするのを聞いていて、いつもかえって支那の余裕を感じるのです。支那は決して滅亡しません。あなたのような人が、十人いたら、支那は名実ともに世界の一等国になります。」
「おだてちゃいけません。」と周さんは苦笑して、「支那もいまのままでは、だめですよ。絶対にだめです。余裕なんて、そんないい加減な自負心を持っているうちは、だめです。日本の人は、みな、襷がけです。ムキです。まじめです。支那は、日本のこの態度を学ばなければいけないのです。」
その頃、何かにつけて、こんな工合に周さんと、日支比較論議とでもいうべきものが風発せられたのである。周さんは、この学年がすんで夏休みになったら、東京へ行き、同胞の留日学生たちに、周さんの発見した神の国の清潔直截の一元哲学を教えて啓発してやるのだと意気込んでいたが、やがて夏休みになり、周さんは東京へ、私は山奥の古里に、二箇月ばかり別れて暮し、九月、