Japanische Klassiker mit Furigana
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わがあいするしじんのでんき
我が愛する詩人の伝記
室生 犀星
Lesen Sie 我が愛する詩人の伝記 (わがあいするしじんのでんき) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.728 Zeichen · 231 Bildschirme
夜に於ての恥かしい事、醜態を極めたこと、みさげはてたる事、野卑と愚劣との外の何物でもないやうな記憶の再現は、……後略)
その二、(あまりに野卑な趣味に於て、露骨に見せつけられた性慾行為は、我等にまで何の快い色情の春景色を感じさせる事なく、却つてあの「淫猥」といふ不快至極の悪感、よつて以て印象から顔を背けさせるほどの悪感を起させるであらう。げに淫猥とは「色情を呼び醒すもの」といふ意味の言葉でなくして、却つて色情を氷結させるもの、それ自ら色情的不潔を感じさせるものを概念してゐる。後略)
第二夫人と別れてから、だいぶ経ってからかれに愛人ができていた。酒の座でそれをチラと言葉にはさんだことがあったが、私はその人を見せろと迫って見ても、君の好みと反対な女だからと、固く守ってついに私には一度も会わせなかった。あれほど正直で隠すことをしない萩原が、最後まで会わさないで、愛人の事におよぶと憂鬱そうに顔をそむけ、美人でないから見せないんだと言ったきりであった。愛人ができると親しい友達に見せたいのが人情だが、かれは愛人に関しては手強く沈黙をまもり、冗談にもその女のことは口走ることがなかった。