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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

たのであった。私はすぐ節穴から離れようとしたが、そうすれば節穴が明るい記帳場のひかりを透すであろうと思って、わざと不動としていた。それに節穴が非常に小さかったのと、あたりがやや暗い堂内であったために、すぐ彼女はそのしつこい視線を解いた。私は膝頭が震えて、からだが、すくみ上るような堅苦しい息窒りをかんじた。彼女は誰も見ていないと知ると、こんどは、賽銭箱から一銭二銭の銅貨や五銭の白銅、または紙にくるんだのなどをすっかり小さな女持の、紅い美しいガマ口におさめてしまった。ガマ口に容れきれないのは、別に紙につつんで帯の間にはさみ込んだ。そして、また、がっちりと錠を卸して、あとをも見ずに寺を出て行った。そのせいの高いすらりとした後ろ姿は、その紅い帯とともに私の目にいつもありありと描き出された。

私はそうした彼女の行為を見たあとは、いつも性慾的な昂奮と発作とが頭に重りかかって、たとえば、美少年などを酷くいじめたときに起るような、快い惨虐な場面を見せられるような気がするのであった。それと一しょに、彼女がああした仕事に夢中になっている最中に飛び出して行って、彼女をじりじりと脅かしながら、そのさくら色をした歯痒いほど美しい頬の蒼ざめるのを傲然と眺めたり、または静かに今彼女のしている事はこの世間では決して許されない事であり、