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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

してはならないことであることを忠告して、彼女がこころから贖罪の涙を流して泣き悲しむのを見詰めたりしたら、どんなに快い、痛痒い気持になることであろう。そしてまた彼女が悔い改めて自分を慕って、しまいには自分を愛してくれるようになったら、自分はきっと寂しくないにちがいない。そうでなくとも、彼女の弱点につけ込んで、自分はどんな冒涜的なことでもできるのだなどと、私は果しもない悩ましい妄念にあやつられるのであった。表なれば、きっとこんな時彼女を強迫してしまうにちがいない。そして直ぐに自由にしてしまうにちがいない。

私は板戸をはなれて記帳場へくると、執事の年寄が彼女が盗みをしたかどうかということを訊ねた。四、五日前に来たときにも、どうも素振りがあやしいし、あの女のきた日は賽銭がすくないなんて言った。私はそのたびごとに「何もしなかったようですよ。この間はきっと出来心ですよ。あんな女のひとが盗みをするなんてことはありません。」と言って、決して真実を言わなかった。

「そうですか。ともかくもいい塩梅です。わるいことをされると此方で黙っているわけにゆきませんからね。」と年寄たちは言っていた。