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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「そう。ありがとう。」

表は私から報告される言葉を期待しているように、目をかがやかした。

「あの人は君を愛しているね。君がねていると言ったら、だいじにしてくれるように言っていたよ。」

表は黙っていた。

「でね。いちど逢いたいって――僕は何だか気の毒だった。ほんとに優しい人だね。君は仕合せだ。」

「でも女はわからないよ。心の底はどうしても分らないよ。」

「でも君の人は君を心から愛しているよ。感謝したまえ。」

表はいつかしたような疑い深そうに、自分の手を見つめていたが、

「僕だって愛されていると思うが、何故か信じられなくってね。僕はいろいろなことを考えると生きたいね。早く癒ってしまいたいね。」

「きっとよくなるよ。林檎をやらんか。」

「ありがとう。少しやろう。」

私は林檎の皮をむき出した。林檎はまっかな皮をだんだんにするするとむかれて行った。表はそれを眺めていたが、

「こんど手紙をもって行ってくれたまえ。たのむから。」と、やや明るい言葉でいった。

「いいとも。かきたまえ持って行くから。」

「その林檎はいい色をしているね。」

「あ。」

私達はこの柔らかい果物をたべていた。