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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

母と同じい年頃の女にあうと、私は走って行って顔をのぞき込むのであった。私のこの空しい努力はいつも果されなかった。

姉はよく私のこの心持を知っていた。姉はもう嫁には行かなかった。いつも家事のひまひまには室にいて静かに針仕事で日をくらしていた。そして私がひっそりと奥庭へ入れておいたシロに、御飯をやったりしてくれた。シロはもう私の家を離れなかった。私はよく庭へ出てシロと坐って、深い考事をしていたりしていた。私はだんだん子供らしくない、むっちりとした、黙った子供になった。

シロのことでよく母から小言が出た。

「そんな犬なぞどうするの。あっちい放していらっしゃい。」とよく言われたものだ。

私は、わざと放しに行くように見せて磧へなど行って遊んでいた。

「シロ! 行け。」

けしかけるとシロはたいがいの犬を負かした。私はそうして時間を潰してかえって来て、

「放して来ました。」と報告しておいた。

そのときはもうシロは奥庭にはいって円円とねていた。母は困っていたが、私がああした嘘をつくことをしらなかった。しまいには、出入の大工にたのんで母は放させたが、やっぱり帰って来た。