Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

八

「私がここへ来ても駄目だ。私は追放されるに定っている。」そして私のゆくところはやはり今の家庭より外にはないのだ。

この哀れな少年のなかに目の大きな青い顔をした、しかし何処かに品のある美しい顔が目についた。私は何心なくこの少年に惹きつけられた。私はじっと見詰めた。かれもじっと見ていた。私はかれの悩んでいるのが分るような気がした。弱いけれど絶えず淋しそうに大きく瞠る癖のある目、私はこの少年と遊んで慰めてやりたい気がした。きっとこの少年は私と遊ぶことを喜ぶにちがいないと思った。あの目の光はいま私を求めているのだ。私と話しすることに憧れているのだ。私は眼で微笑した。かれも燐寸をならべながら微笑した。私の微笑が冷笑にとられはすまいかと不安に思ったが、かれは、そう悪くはとらなかったのが嬉しかった。

八

私の地蔵堂は日を経るに順って立派になった。私は何処へ遊びに行くということもせずに、いつも庭へ出ていた。

垣越しに隣の寺に、年老った和尚さんが庭掃除をしていられるのが見えた。私はていねいに挨拶をした。和尚さんは垣のそばへやって来て言った。

「なかなか立派なお堂が出来ましたね。