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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lesen Sie 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.554 Zeichen · 228 Bildschirme

Aozora Bunko

たとえば、ある一点から一点まで、非常に素早く視野を転じたりした。

「この頃は何か書いていらっしゃいますか。」

「別に取立ててお話しするほどのものを書いておりませんが……。」

「そうですか。御自分で雑誌でもお出しになっていませんか。」

「いえ。別になにも出していません。」

「そうですか。」

彼は落ちついて、煙草をふかした。何を調べに来たのか私には分りかねた。が、やはりこの間のS酒場の一件から、こうして訪ねて来たものらしく思われた。

「××という雑誌が発売禁止になったのは、あなたの詩からではないのですか。」

私はひやりとした。それは「急行列車」という詩で風俗を乱すものとして禁止となったらしかった。

「あるいはそうかもしれません。私にはわかりかねているのです。」

「内容はどんなんです。」

「一種の恋愛をとりあつかった詩です。つまらないものなんです。」

私はいやな気がした。自分の詩がこの人人にわかってほしくないような気がした。

かれは話を転じて、

「この間のS酒場のことは示談になったそうですな。」

「え。つまらない事をしてしまいました。」

かれは、ゆっくり落ちついているらしかったので、私はもどかしかった。