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Japanische Klassiker mit Furigana

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せんそうはぼくをおとなにした

戦争はぼくをおとなにした

小川 未明

Lesen Sie 戦争はぼくをおとなにした (せんそうはぼくをおとなにした) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.627 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

このとき、突然、店の大きな戸があいて、おかみさんが、顔を出しました。

「みんないい子だから、土のかわくまで、あっちへいって、お遊びなさい。霜どけで、ころぶと着物がよごれますからね。」といいました。

ふたりは、これをしおに、ここをはなれ、道普請の砂利がつんであるほうへ、あるいていきました。

そのとき、清吉は、ちょうど染め物屋の前を通りかけていました。かれは、まだ十歳ぐらいの少年であります。この朝、母のいいつけで用たしにいく途中でした。

いまゆかいそうに、とんでいった、小さな子どもたちの姿を見て、かれは、自分にもかつてあんな時代があったと思うと、そのころのことが、一つ一つ目に浮かんで、すべて楽しいことばかりだったような気がしました。ことに、父親が、戦争にいかず、家ではたらき、また家も焼けなかったら、その楽しい生活は、いまでもつづいて、自分は、しあわせであったろうと思うのでした。

かれは、昔あそんだ、友だちの顔などを、ぼんやり記憶から、呼びもどしていると、ふいに、

「おばけがきた。」という、さっきの子どもたちの高い声がして、その空想は破られたのでした。

清吉は、顔をあげて、声のする方を見ました。