Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うちあけばなし

打あけ話

宮本 百合子

Lesen Sie 打あけ話 (うちあけばなし) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.441 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

かえって来て、釜、庖丁の類を私の前に並べ「マア、おっかないみたいなもんですよ。このお釜は、きのうの相場なんですって」といった。鉄類は一日一日、朝と夜とで相場が高くなって来ている。特別勉強してこの釜だけはきのうの相場で売って上げるというわけなのであった。このお釜は大きすぎるんじゃないのかしらといったら、その女のひとは真剣な目づかいで、だって、もしあなた、今に大きいのがいるったって、これから先どんなことになるか知れたもんじゃありませんから、これ位のがいいんですよ、というのであった。

雪じるしのバタが半ポンドについて十銭あがりました。牛肉も相すみませんが今年から一斤について十銭あがります。パン値上げお知らせ。白菜は一株について四十銭ですよ。どうぞそのおつもりでお香物もあがって下さい。

私が初めて世帯をもったのは、丁度ヨーロッパ大戦が終ってほどない時代であった。初めて女房の心持で、白砂糖を買ったら、何でも一斤五十銭の上した。私はおどろいて、一体どうして暮して行くのだろうかと考え考え、小っぽけな砂糖袋をもって、お七で有名な吉祥寺の前の春の通りを歩いて行ったことを覚えている。