Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうきょく
「探偵クラブ」傑作選 幻の探偵雑誌8
橋本 五郎
Lesen Sie 「探偵クラブ」傑作選 幻の探偵雑誌8 (しょうきょく) von 橋本 五郎 (はしもとごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.896 Zeichen · 12 Bildschirme
「あっ! それよ。まあ、後生大事に、肌身離さずというわけなのね。先生、おごって頂戴よ」
「いや、そんなことはどうでもいいが、君、間違いないだろうね。たしかにこの手紙だったろうね」
「ええ、間違いありませんわ。あたし、京子さんて方、割に字が拙いのねと思ってみていると、あの女がわざと手蹟を変えたのよと言ってお笑いになったから、よく覚えて居りますわ」
「いや、有難う。じゃ、また後程ゆっくり来るよ」
カフェーを飛び出した星田代二の頭は、まるで渦のように泡立ち乱れていた。
それじゃ、あの挑戦状を寄越したのは京子だったのか、かつて、自分を裏切り、最近三映キネマの首脳女優として素晴らしい喝采を博していた宮部京子。――とすれば、現在今日、鎌倉でみて来た京子の死は一体何を意味するのだろう。京子は自分に「完全なる犯罪」を実証するために自殺したというのだろうか。
いやいや、そんな馬鹿々々しいことが信じられる筈がない。
誰かが、見えざる敵が、自分と京子を操っているのだ。そして、「完全な犯罪」劇を演ずるために、京子を被害者に、自分を加害者に選んだのに違いないのだ。だが、そいつは一体何者だろう。