Japanische Klassiker mit Furigana
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つめ
探偵クラブ 烙印
大下 宇陀児
Lesen Sie 探偵クラブ 烙印 (つめ) von 大下 宇陀児 (おおしたうだる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.509 Zeichen · 103 Bildschirme
三
「そうそう、それが一番お利口でございますよ」
伯太郎は、見て見ない振りをするということがどんな風にすることなのか、例によってよく呑み込めなかった。けれども、とにかくその小父さんのことは、なるべく人に話さない方が、きっといいことに違いないのだと思うようになった。
三
邸には、広い深い庭があった。また建物も高く大きかった。ずっと昔に日本人の富豪が別宅か何かに使っていて、それを或る外国人が住むようになってから改築して、そのあとへ、伯太郎がまだ東西も弁えなかった頃、彼等の一家が移り住んで、その時にもまたいくらか改築をした邸であった。
伯太郎に数えられるだけでも、確かに伯太郎の年の二倍ぐらいの間数があり、その中には、ぐっと天井の高い西洋室もあれば、また古めかしいお納戸みたいなところもあった。前いった佐々沼の小父さんが来ている時には、伯太郎等はママちゃんがいる、二階の西洋室へ近づくことを固く禁じられていたために、いつでも下のお部屋だの庭の方でばかり遊んでいなければならぬのであったが、こんな時には、女中や書生達が妙に邸の一所に固まり合い、ヒソヒソ声で何か話し合うのがお定まりで、そうすると伯太郎も露子も、二人だけは全く除け者にされた形になった。