Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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つめ

探偵クラブ 烙印

大下 宇陀児

Lesen Sie 探偵クラブ 烙印 (つめ) von 大下 宇陀児 (おおしたうだる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.509 Zeichen · 103 Bildschirme

Aozora Bunko

まで参りますと、その時家の中の電燈が一時に消えてしまいました。

発電所の停電だろう、それとも、引込線のヒューズでも飛んだのかなと思いながら、じきに点くと思いましたし、私は塗り籠められたほど真暗な中で、そのまま電話をかけにかかって、しかしそれが幾度も幾度も話中だったり混線していたりで、かなり長い時間かかりました。長いといっても、無論十分ぐらいのものだったでしょうが、その間電燈は点きませんし、女中の竹やが、生憎と一ヶ月ほど前東京へ出て来たばかりの田舎者で、マッチを探したり蝋燭を出したり、家の中の勝手にも不案内で、そんなことに大層手間取りました。電話口にいた私は、暗さは暗し、電話での話は通じませんし、いい加減でじれったくなって、いつものキャンキャン声で呶鳴り散らした末、受話器をかけてしまおうとした途端、家の中のどこかで、ビシーリ! というような、激しい銃声を聴いたのでございました。

まだ台所でマゴマゴしていた竹やは、あとでいうのに、私が電話をかけていて、ふいに倒れるとか何かにぶつかるとか、怪我でもしたのではないかと思ったそうですが、はじめ私も、その凄じい銃声が、あまり突然でもありましたし、どこで起ったのか、すぐには見当の付き兼ねる気持でした。