Japanische Klassiker mit Furigana
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そうしゅ
操守
豊島 与志雄
Lesen Sie 操守 (そうしゅ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.418 Zeichen · 20 Bildschirme
その首を、伸び伸びと、綺麗な肌を見せながら、卓子に片肱をつき、片方の肩を落して、横坐りに、裾をさばいて……。それへ、岡野は縋りついていった。
「僕は、君を、好きだ、ほんとに、好きなんだ。初め、自分を、やけくそから、自分で自分を、溝の中に蹴落すような気で、うろつき廻った。自分を、泥まみれにすることが、汚くすることが、せめて腹癒せだった。罪亡しだった。いろんなところへ行った。ただ、自分が汚くなれば、惨めになれば、それが本望で……。然し、君に逢ってから、変に、気持が荒まない……。癪にさわった。だから、これでもか、これでもかと……猶やって来たんだが……駄目だ。君は駄目だ。僕の中のものが、こわれていっちまう。そして、忘れられない。だんだん君を好きになってくる。……どうすればいいんだ。どうにでもしてくれ。どうすれば……。」
云いながら、彼の眼には、冷かな裸像が映っていた。水色の紗に漉された和らかな電燈の光の中、屏風を背景に、立膝で、長襦袢からぬけ出した上半身……。――「背が高いから、なんだけれど、あたし、そんなに痩せてないでしょう。」肌目のこまやかな、なだらかな肉附で……。