Japanische Klassiker mit Furigana
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いけぶくろのかい
文藝別冊[総特集]岡本綺堂
岡本 綺堂
Lesen Sie 文藝別冊[総特集]岡本綺堂 (いけぶくろのかい) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 72.671 Zeichen · 149 Bildschirme
わたしも悪気でしたことではないから、まあ堪忍してください。
伝兵衛 どうも恐れ入ります。
(十右衛門は寝ている半七をみかえり、そこに脱いである羽織を取って半七の上に着せかけ、そのまま奥に入る。和吉は半七の枕もとにある茶盆と湯呑をそっと取りにゆき、その寝顔をじっと眺めて、やがてしずかに奥へゆく。半七は少しく身を起して、そのうしろ姿を見送る。)
伝兵衛 (気がついて。)おお、親分。お目ざめでございますか。
(半七は無言で再びごろりとなる。九つの時の鐘きこゆ。)
弥助 もう石町の九つか。
伝兵衛 朝からなんだかごたごたしていたので、馬鹿に午が早いようだ。
(下のかたより常磐津文字清が取り乱した姿でかけ出して来るのを、おくめと幸次郎が追っていず。)
おくめ おまえさん、まあ、お待ちなさいよ。
幸次郎 冗談じゃあねえ。おめえに滅多なことでもされて見ろ。おれ達が親分にどんなに叱られるか知れねえ。
文字清 いいえ、構わずに放してください。
(文字清は激しい剣幕で二人を突き退けて店さきに来る。)
文字清 (叫ぶ。)おかみさんに逢わして下さい。
弥助 (びっくりして。)おかみさんに逢いたいと云うんですか。