Japanische Klassiker mit Furigana
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こういうきもち
斯ういう気持
宮本 百合子
Lesen Sie 斯ういう気持 (こういうきもち) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.379 Zeichen · 9 Bildschirme
手芸の話などが一頻り弾んだ。ところへ禎一が帰って来た。
「やあ――どうです?」
照子は一寸愛の方を見、落付いた風で
「――相変らずですわ」
と答え乍ら微笑した。愛は、照子のその態度が、良人にも或印象を与えたのを感じた。
いつものように二人が聴き手で、照子は、京都で三月程、ひどく窮迫した生活を仕た経験談をした。
「じゃあ折角の京都も見物どころじゃあなかったわね」
「――ところがね、私はそんな中でも遊ぶことは随分遊びましたよ、嵐山へも行ったし、奈良へも行ったし……」
照子は、彼等を等分に眺め乍ら、我から興に乗った眼差しで語りつづけた。
「小幡には遊べないの。土曜日んなるとね私が云うのよ、貴方も疲れてるだろうから、今日は休んで寝てなさいってね。そして、私が社へ出かけて行って、主人に金下さいって云うの。小幡が病気で医者にかかるのに金がないから下さいって云うの。――その製粉機会社の主人ってのが、仲仕上りで、金なんぞ一文だって只出すという奴じゃあないんです。――厭な顔してね、何処が悪いんだって訊くの。おなかが痛いって寝てるって云うと、幾何いるんだ、十円下さい、十円なんているまいって云うから、今時医者に一遍かかったって五円とられるんですよ、貴方病人を見殺しにするんですかって云うとね、流石のおやじ、事ムの人におい、出してやれって