Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 186.659 Zeichen · 372 Bildschirme
また真に、主君を敬する者は、敬する主君が、敵手にかかって梟せられるのを、眼で見るに忍べるものではありません。――不肖、忠兵衛が、いささか、六十余年の乱国のあいだに習び得た体験のもとに、このたびの羽柴秀吉が起した四国攻略の配備を見まするに、げにも、驚くべき船数と、兵力と、物資とをもって、四国の三方面から一せいに上陸を起して、次第に、御城下まで圧縮して来ようという大規模な意図を示しております。……これに対して、おそれながら、わが長曾我部方の防禦力は、まことに、程が知れています。いかに殿の御麾下に、武勇の士がおりましょうとも、到底、秀吉方の――天を得、地を得、人を得、しかも豊富なる物資をもって、襲せ来るものに、抗し得べくもありません。勝敗は、歴々です。――としたら、一刻もはやく、降使を遣って、無益な戦いは避くべきではございませんか。そのお使いなら、谷忠兵衛、ただちに、お旨をうけて、羽柴方へ交渉に参りましょう」
一時は腹を立てたが、忠兵衛の言には、国を思い、主家を憂い、民を愛護する真実なものがある。
元親も、その真実には、怒りきれなかった。殊に、この老臣は、父祖の代からの者である。