Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.841 Zeichen · 376 Bildschirme
と、数珠をあげて催促した。
「では。――今、お札を頒けてあげるが、静かに、われがちにならないで、順に待っておいでるがいい」
演者の法師が、そういって石を降りると、ほかの三名が、
「これを、屋の内に貼って、朝夕一向に念仏すれば、疫病はまぬがれる。そして七月か八月頃、自然のお札焼が始まるから、その時は、疫病焼のお手つだいに、おまえ方も集まって来い。風のつよい夜、岐阜の諸処から火の手があがる。それがお報らせじゃ。疫病焼がすんでの後は、斎藤家時代よりは、もっと安楽な御政治が布かれよう」
おまもりと称する小さい紙きれを、群集のひとりひとりに渡すたび執こくいって聞かせるのだった。忽ち雪の撒かれたように、多勢の手に一枚一枚持ち去られてゆく。
「わしにも」
うばい合う肩と肩のあいだから、勝家も手をつき出した。
ほかの僧と一緒に、札配りをやり出した雄弁法師が、何気なく、その手へも一枚つかませると、勝家の手は、咄嗟に彼の腕くびを捕えて、
「売僧ッ」
ずるずると人ごみの中から引きずり出し、勢いを与えておいて、いやという程、大地にたたきつけた。
「あッ、今の坊さんが」
「捕まったッ。