Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.841 Zeichen · 376 Bildschirme
――信長の命令を命令以上、勝手に超えて行動したものとして、徹底的に叡山焼討ちの挙に出ようというものである。
それなら信長の決心もつらぬけるし、死をもって忠諫に出た三名の臣道もとどこうという藤吉郎の提案である。
「名策である」
夕菴は、嘆声に似た声で、こう彼の機智を賞めたたえたが、信長はすこしも歓ばない顔していた。むしろ、よけいな斟酌など要らぬことである――と、いわぬばかりだった。
それに似た色が、ちらと光秀の面にも見えた。
光秀も、心のうちでは、正直に、藤吉郎の説に感じていたが、何か自分たちの真実をもってした忠諫まで、彼の一言に、その功を奪われてしまったような嫉みが、胸のどこかで滲み出していたのだった。
けれど聡明な彼はすぐ、この際のそんな私心をみずから恥じた。そして、
(死をもって君を忠諫しに出た身が、かりそめにも、何たる浅ましい考えを)
と、ふかく内省して、みずから誡めていた。
三名の得心はそれでついたが、信長はいっかな藤吉郎のことばなどを、恃みともしないふうだし、それによって初志をうごかす気色もない。
――誰を呼べ。彼を呼べ。
と、続々と口をついで諸部隊の将校を床几の前に呼び、