Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.841 Zeichen · 376 Bildschirme

Aozora Bunko

信長はいささか愕いた。まじまじとそういう彼の顔を見つめずにいられない。

横山城は、前線の要地なので、特に、浅井、朝倉の抑えとして、藤吉郎の隊を籠めさせたものである。暫定的な駐屯の意味で命じたおぼえはあるが、城地をやると約束した記憶はない。

いつのまにか、藤吉郎のほうでは、貰ったようなことをいっている。――だが、この際だし、あとの話に、心をひかれている信長とて、ケチなことを糺してもいられなかった。

「その頃とは、叡山攻めのすぐ翌年、そちが岐阜へ年賀に見えた春さきのことか」

「さればで。――その途中、竹中半兵衛が、今浜のあたりで、発病したりなどいたし、予定がおくれて、横山へかかったのがもう夜にはいっておりました」

「長物語りは聞いている心地もせぬ。要をはやく申せ」

「それがしの留守と見、横山城は夜襲をうけていました。もとより直ちに撃退しましたが、その折、生擒った敵方の勇僧に、宮部善性坊なるものがおりました」

「生擒のものか」

「そうです。首にするところ、以来、ねんごろに養っておき、暇をみては、時勢の将来を諭し、武門の本義を訓えなどしておりますうちに、彼のほうから進んで、旧主大野木土佐守を説き、また土佐守から他の老臣を説かせ、まったく手前に帰伏しておる次第でございます」