Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.841 Zeichen · 376 Bildschirme

Aozora Bunko

ほがらかな拍手の音が谺する。

降りて来ながら、

「どうだ、きょうの晴天は」

と、まるで自分が創作した天気のように、小姓や家来を顧みて誇った。

それから朝飯を食う。

箸をおくと、もうそこにいない。

武者溜りをのぞいて、若ざむらいたちへ、快活な声をかける。何か、冗談でもいったとみえる。若ざむらい達が旺んに笑う。

「おいおい、厩の者」

「はッ」

「馬はみんな元気か」

何十頭もいる馬までを、彼は家族のうちと心得ているらしい。厩方の侍は、両手をつかえて、その健在を答えた。

「きょうは、どの馬に乗って、母者人のお迎えに出ようか。どれどれ。草履を出せ」

厩方を案内にして、自身、乗馬をえらびに出かけた。

細長い厩舎には、悍気のつよい軍馬がたくさん顔をそろえていた。これもみな戦陣の功労者である。秀吉の顔を見ると、わかるのか、怖るるのか、嘶いたり、蹄を鳴らしたり、躁がしいこと夥しい。

「や? ……。なんだあの太鼓の音は」

秀吉は耳をたてた。馬が躁ぐのもそのせいであろう。遠く城下町のほうで、太鼓や鉦の音が旺んに聞えはじめた。

「あの太鼓囃子はなにか?」

秀吉がいぶかると、厩衆のひとりが答えた。