Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.320 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

(誠意がない)

と、織田軍は観たばかりでなく、自分たちに対して、被征服者一般の抱いている反感すら示しているものとなして、

(この上は)

と、わざわざ仰山にも、数千の軍勢を、こんな山村まで押しすすめて来たわけだった。

四名の奉行人は、舌打ちして、

「返答を待つの、待たぬの。また、いるの、いないのと、かような一野衲を相手にして、暇どるのもくだらない。かつ面倒だ。この上は、家捜しを行うまでではないか」

「まず。それしかない」

「やるか」

「ただ、寺域は広い。伽藍も多い。やるとなれば、もう一応、河尻殿へ沙汰して、これへ人数および、万全を尽さぬと、可惜、野鼠を逃がす惧れもある」

「よろしい。それがしが、その人数をつれて、すぐ取って返して来る。それまで、監視をたのむ」

長谷川与次が、織田九郎次へいって、廻廊から階を降りかけた。そのときである。

「お待ちください」

「……?」

振り顧ると、稚子を連れたひとりの老僧が、廻廊の横に立っている。与次は、それへ向って、すぐ云った。

「お身は、この寺の和尚、快川か」

老僧はたそがれの中に白い眉を横に振った。

「わしは、ここの末院宝泉院の雪岑でおざる。