Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 192.758 Zeichen · 383 Bildschirme
自然、まごついている者は置き残されてしまう。けれど扈従もよく馴れていて、秀吉の身世話は、刻々に顔をかえて行われ、支度のできた者が来て代ると、前の者が退いて、忽ち、物の具を引っかつぎ、われおくれじと、後について来るといったふうであった。
宿の前は、伊勢路と美濃の往来になっている。秀吉は納屋の横を通って、そこへ向っていた。
――と、さきに召しをうけた大島雲八光義が、よたよたと追いすがって来て、
「光義、参りました。御用の旨を承りまする」
と、立ちどまった人影の前へまわってひざまずいた。
大島雲八は七十六の老武者であった。一子の茂兵衛光政は丹羽長秀に仕えていたが、この老父は早くから秀吉に傾倒していた。その持城が美濃の関にあった関係もある。
「老人か。御苦労御苦労」
秀吉はその老体をいたわりながら、雲八が若い者に負けず、早くも甲冑を着けて来たのに目をとめて、
「やれやれ、物の具までには及ばなかったものを。――頼みおく用は明朝のこと。お許は、後に留まっておれ」
「明朝。清洲のお城へ参りますので」
「それよ。さすがは年の功、よう察した。――筑前こと、持病に悩み、昨夜、にわかに長浜へ帰国、残念ながら御祝事には列し難ければ、諸事よろしくと、城中へも、柴田へも申し入れておくのだ。