Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme
そして叔父の意を解しかねるといった顔つきで抗弁した。
「さむらいのくせに、犬死するなんて、勿体ないじゃありませんか。腹も切りどころがあるでしょう。主君にお叱言をいわれ、面目ないからといって、いちいち腹を切っていたら、この慶次郎なんか毎日、腹を切っていなければなりません」
「ハハハ。慶次がまたおかしなことを申しおります」
父のうしろにいた利長は、これを機に、長頼の詫びがかなえば――と、前へ出て、わざと、父の話を横から取った。
「慶次よ。そなたは、どうしてここにいたのか」
「さっきから。――隠れて」
「隠れて?」
「又兵衛が叔父さまに叱られたとき、これは、きっと腹を切るぞと思ったから、あの柱の蔭に行って、ひとりでそっと見ていたんです」
「ハハハ。悪戯もするが、賢いやつ。……父上、慶次までが、こう案じておりまする。長頼の最前の失言は、どうぞ免してあげて下さいませ」
慶次も一緒になって、長頼のために詫びた。
「叔父さまの許へ引張って行って、もう一度、叱っていただこうと思ったのです。又兵衛を堪忍してあげて下さい」
利家は黙然としたまま、ゆるすとも許さぬともいわなかった。――が、やがて、又兵衛長頼へ、直接こういった。